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アルゴンキン州立公園でカヌーを漕いだ日々 (4) アウトドアな食事

カヌーでのキャンプツアーでの食事は当たり前であるがすべてアウトドアでいただく。夕食、朝食は宿泊したキャンプサイトで、昼食は通りすがりのキャンプサイトに上陸してとった。ツアーに出る前から「ガイドがクッキングしてくれる」という情報はあったので、それなりに温かいものは食べられるとは思っていたが、実際にいただけたもののバラエティさは期待以上だった。

[初日]
夕食: 野菜ハンバーグ

[2日目]
朝食: 焼きベーコンと焼きベーグル (ベーコンと一緒に焼くのでベーコンの油が染みている)
昼食: クラッカー中心の軽食
夕食: バジル風味パスタ

[3日目]
朝食: パンケーキ
昼食: クラッカー中心の軽食
夕食: 手作りピザ (生地から作った)
アルゴンキンで食べた手作りピザ

[4日目]
朝食: ブラウンケーキ
昼食: インスタントラーメン (サッポロ一番!)
夕食: カレーライス!
アルゴンキンで食べたカレーライス

[5日目]
朝食: 焼きベーコンと焼きベーグル
昼食: クラッカー類と味噌汁

調理器具としては、コンロ、鍋として使えるものが2台、フライパンが1台という必要最小限のものだったが、結構いろいろ作れるものだと感心した。インスタントものを適度に混ぜることはあったが、要所で手作りの要素が入っている。ピザの生地は粉からこねて作ったのは予想外だった。カレーライスは野菜を炒めるところから始め、ご飯は鍋で炊いた。カレーライスやサッポロ一番は日本人ゲストということを意識して混ぜてくれて、しかもそれがなんとなく日本の味が恋しい後半に持ってくるなど、心配られた演出であった。

もっと自分たちで手伝うのかなと思っていたが、ガイドが一人で非常に手際良くほとんどのことをやってくれた。唯一、ご飯の火加減とカレーの煮込み具合を質問されたのでアドバイスもどきをしたくらいだ (ご飯を鍋で炊かないので感に頼ったわけだが...)

あと、朝食では「パワー」をつけるために、コーンフレークにチョコレートチップと全粉乳を混ぜて食べるということをした。確かにパワーが付いた気がした。普段ではまずやらない食べ方だった。

このような食事の演出も今回のカヌーツアーを印象深いものにしたことは間違いない。

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 旅行

アルゴンキン州立公園でカヌーを漕いだ日々 (3) キャンプサイトでの暮らし

アルゴンキン州立公園内にはカヌーで移動する人たち向けのキャンプサイトが点在している。定員は9人ということで、最大3艘でツアーするグループまで対応する目安だ。小島が丸ごとキャンプサイトになっている場所もあり、実際に我々もそのような場所で一泊したが、島を独り占めして静かな時を過ごすことができた。サイトの大きさもまちまちで場所によってはカヌーのメインルート沿いになっているような場所ではサイトが比較的密集し、少々騒がしい。良いサイトをうまく見つけることでキャンプの充実度が変わってくる。

ガイドはその辺の事情を熟知しているので、早目の移動を心掛け、夕方になる前に宿泊場所を決める。それでも先客がいる場合もあり、その場合は次のサイトまで漕いでいかなければならない。私たちのツアーは比較的余裕を持った日程が組まれていたので、先客で一杯で次々とサイトを移動するというようなことにはならなかった。ガイドは天候や風向きも考慮した上で、お薦めの場所をいくつか選定し、順番に訪ねて行く。なお、これは宿泊場所に限らず、ランチを取るための小休止もキャンプサイトで行う。キャンプサイトにはオレンジ色のサインが出ているので、これを目指してカヌーを漕いで行く。

アルゴンキンのキャンプサイトのサイン

キャンプサイトに到着して、カヌーから荷物を下ろすと、まず行うのがテントの設営である。私たち夫婦には二人用テントを使うことができた。簡単に組み立てができるようなうまい構造になっていて、2泊目からは自分たちで設営できるようになった。

アルゴンキンでのテント

テントを設営すると、夕食までの時間をのんびりと過ごす。キャンプサイト周辺を簡単に散策したり、湖に入って身体を洗ったりした。湖の水はちょっと浸かると「うひゃー」と言ってしまうような冷たさがあったが、身体を洗うととても気持ち良かった。

サマータイムで日が時間的に遅くまで出ているが、日が暮れると当然ながら真っ暗闇になってしまうので、夕食は明るいうち午後7時くらいには終える。食事の様子については別途書こうと思う。

午後8時過ぎには日が暮れる。夕陽が見えるキャンプサイトの場合は、夕陽が沈むのをじっと見ていた。特に小島のキャンプサイトでは湖の向こうに沈んでいく夕陽が拝めた。

アルゴンキンのキャンプサイトから見た夕陽

日が暮れるとライトなしでは何も見えなくなってしまうので、テントに入ってすばやく身支度をして、眠ることになる。テントは二人で寝袋に入って横になるとちょうど納まるような広さだった。寝袋は暖かく、予想以上に快適だった。時差ボケがあり小まめに目が覚めたこともあったものの、カヌーを長い時間漕いだ疲れもあり、比較的よく眠れた。

朝、目が覚めるととそこは自然の真っただ中。ひんやりとした空気が満ちている。ある意味とても贅沢な朝を迎えている実感があり、心からリラックスできるひとときであった。

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 旅行

アルゴンキン州立公園でカヌーを漕いだ日々 (2) カナディアンカヌーとポルテージ

アルゴンキン州立公園のカヌーキャンプツアーに参加した。我々のツアーでは、夫婦二人にガイドが一人付いてくれた。三人で一艘のカヌーを漕いでいく。ツアーは「インテリアツアー」と呼ばれるカヌーでないと行けないアルゴンキン州立公園の中でも奥地を巡っていくツアーである。湖や川の岸辺にキャンプ場が点在している。キャンプ場は宿泊はもちろんだが、ランチを取るのにも利用する。食事は当然ながら自炊で、宿泊ではテントを設営する。これらに必要なキャンプ用品と、少量の着替えや雨具を入れた荷物をカヌーに積んで、三人でタイミングを合わせて漕いで行く。カヌーはカナディアンカヌーと呼ばれるタイプのものである。3人乗れるものなので少し大きめのカヌーが我々には用意されていた。

カナディアンカヌー

8時半くらいに出発し、ランチをはさんで午後3時か4時くらいまで、いろんな景色やたまに現れる野生動物を眺めながら、ひたすら漕ぐ。主に上半身を使う運動になるので、それなりに腕が筋肉痛になったが、実は筋肉痛がすごかったのは下半身、特にふくらはぎであった。なぜかというと、カヌーを漕ぐ以上に体力を使う「ポルテージ」という移動があったからである。

カヌーツアーで川や湖を移動していくが、湖と湖の間や、川底が浅かったり岩が多かったり、堰やダムがありカヌーで移動できない場所がある。こうした場所では陸上の歩道を移動する必要がある。この時、カヌーやカヌーに積んである荷物を担いで行かなければならない。こうした移動をポルテージと呼ぶ。カヌーは写真のように頭上に担ぐ。

ポルテージでカヌーを担ぐガイドさん

慣れればバランスに気を付ければ運べる (実際、女性が運んでいるのも見かけた)が、初心者の我々にはとうてい無理なので、ガイドが運んでくれた。我々二人で分担してキャンプ用品や着替えの入った大きな荷物を担いだ。これが十数キロ以上あり、なかなかに重いのだ。距離は500メートルくらいのところが多かったが、最長では2320メートルとうのもあった。このくらい長いと一気に歩くことはできなくて、途中で休憩を挟んで歩いた。

この時の一歩一歩を懸命に踏ん張らないとならないし、最初に荷物を抱え上げる時、ガイドにしょわせてもらうものの、かなり踏ん張らないと持ち上げられない。自分で休憩をした場合は地面に置いた荷物をしょってから立ち上がるのに、気合いと力が必要であった。そして、ふくらはぎはバリバリの筋肉痛になった。これまでの人生でも1,2を争うくらいの強力なものだった。ポルテージは1日1回の日もあれば、4回の日もあった。だんだん、慣れてきたが、2320メートルを移動している時は、泣きそうになった。

ポルテージの移動距離を示すサイン (2300メートル!)


カヌーを漕ぎながら見た景色、キャンプ場での生活も印象深かったが、ポルテージの苦行は今思えば、このツアーの思い出をより強くしている。こういう苦労があるので、このようなツアーに挑戦する人の数は限られるため、奥に入っていくほど人の数が減っていき、雄大な景色を一人じめ (実際は3人だが)、聞こえるのはわずかな鳥の声と、パドルが水をかく音のみという贅沢な空間を味わうことができた。


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アルゴンキン州立公園でカヌーを漕いだ日々 (1) きっかけ

カナダのアルゴンキン州立公園のカヌーキャンプツアーに参加した。アルゴンキン州立公園はトロントから車で3時間のところにある。湖沼、河川が数多くあり、野生動物も豊富な風光明媚なところである。代表的なアクティビティがカヌーであり、とてもカナダらしい休暇を過ごせる場所である。

といっても、私がカヌーを日頃から趣味にしていたわけではなく、キャンプもほとんどせずに暮らしている。それなのに、どうしてわざわざカナダまで行ってカヌーキャンプをする決心をしたのかから書いておこう。

目当てはカナダに生息するカワウソ、ビーバー、ムースを見ることだった。徐々に書いていくことになると思うが、私の家族はこれらの動物が好きである。特にカワウソの人気が高く、カナダのロッキーマウンテン、スコットランド、ブラジルを次々と訪れている。カワウソやビーバーがいそうな場所を調べてみると、どうもオンタリオ州に多いらしい。さらに調べていて、アルゴンキン州立公園の存在を知った。旅行者の日記などを見ていると、確かにカワウソやビーバーを見たとか、実際に写真に撮ったものがそれなりにあった。さらにこの地ではカヌーツアーの人気が高いとのこと。カヌーならかなり自然の地に入っていけるだろうし、カワウソやビーバーが暮らしていそうな場所に行けそうだ。陸地から観察するよりも、水の上から観測する方が遭遇しやすいのに違いないと考えた。ただ、カヌーの経験はないため、個人で行くのは無謀であるから、ツアーで行くのが良いということとなった。

結果から言うと、動物は期待が大きすぎたこともあって、思いの外、遭遇した数が少なかった。カワウソには結局会えなかった。相手は野生動物なのでこれは仕方のない結果であった。

しかし、本来の目的からは今一つだったが、それを上回る感動は得ることができた。アルゴンキンの風景、カヌーそのものの魅力、キャンプでのテント暮らし、ガイドと過ごすうちに考えさせられたこと、これらは全て心に残る経験だった。カヌーでの移動には「ポルテージ」と呼ばれる苦行も伴ったのだが、それも思い出深い体験となった。

次回以降は、これらのアルゴンキン州立公園での経験を書いていきたい。

アルゴンキン州立公園で湖を見渡す

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