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ボルネオ島ジャングル紀行 (5) ヤツには油断できない

ヤツは高性能な温度センサーを持っている。人が目の前を通り過ぎると、その方向を追随する。
ヤツは驚くべきジャンプ能力を持っている。木の葉から体長の数倍の距離を軽く飛んで取り付く。
ヤツの吸着力は侮れない。腕に引っ付くと振っただけでは消して取れない。

ヤツの名前は「タイガーリーチ」。

ジャングルにはつきものの、いやゆる「ヒル」の仲間である。

ボルネオ島のタイガーリーチ

地面や木の上から人の存在に気付くと、知らない間に人の体に取り付いてくる。葉っぱの上のヤツの上で手をかざして手をゆっくり動かしてみると、体温を感じられるのかピッタリとその方向に頭を向けてくる。捕まえてタオルに乗せて観察していたら、急に体を縮めたかと思うと、次の瞬間に大ジャンプをし、どこかに消えてしまった。あのジャンプ力を使い、木の枝などからでも人に取り付くことができるのだろう。見掛けはナメクジのようだが、吸着力はとても強く、肌に付いたりするとちょっとやそっとでは外れない。下手に外すと歯が外れて皮膚に付いたままになるようで、注意が必要だ。上から押さえつけて手のひらを使って団子を丸めるようにクルクルとこねてやると外しやすい。

普段は落ち葉などを食べているようだが、繁殖のために血を吸うようだ。血が凝固しないような成分を使ってくるので、吸血されると結構血まみれになり、びっくりするようだ。幸い、我々はヒル対策を考慮した服装をしていたので、血を吸われることはなかった。なるべく長袖シャツ、長ズボンにし、「リーチソックス(ヒルよけ靴下)」を履いて、防御していた。

ヒル除けソックス

リーチソックスはジャングルでのトレッキングで必需品である。ガイドも含め、誰もが履いていた。これは靴下の上から履く、ひざ下まであるソックス上のものである。これを履いた後に靴を履く。ヒルが足元からズボンの中に入ってくるのを避ける効果がある。

とは言え、ロッジに戻って着替えてシャワーを浴びた後に床にヤツがいるのを発見したことがあった。また、ズボンに付いていたのかいつの間にか手のひらに乗っていたのを発見したこともあった。油断はできない。

結構単純そうな生物なのに、温度センサーやジャンプ力など驚くべき能力を持っているのに驚いた。ジャングルにはいろいろ見たことがないものが暮らしているものだ。
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ボルネオ島ジャングル紀行 (4) ツノのある鳥

ボルネオ島ではいろいろな鳥が見られるが、見分けやすいものとして「サイチョウ」類がいる。それなりの大きさがあり、特徴的なクチバシを持つからである。「サイ」は哺乳類のサイのことで、サイのように鼻先にツノがあるように見えるからこう呼ばれている。英語でもHornbill (ツノくちばし)と呼ばれている。ツノはくちばしにある突起である。サイチョウはボルネオ島以外にも生息しており、アフリカではこの突起のないサイチョウの種類もいるらしい。

ボルネオ島には8種類のサイチョウ類がいるらしいが、そのうち4種類に会うことができた。ずいぶん立派なくちばしなので重そうに見えるが、そこは鳥であり、問題なく飛ぶことができる。

サイチョウは通常は一羽もしくはつがいで行動するそうだが、何羽ものサイチョウが1本の木に止まっているのを目にすることができた。どうも、サイチョウの恋の季節らしく、サイチョウ同士がお見合いをしているとのことである。なお、サイチョウは一度つがいになると一生添い遂げるということで、「ロマンチックな鳥」とも呼ばれていると説明された。

サイチョウ ブラックサイチョウ カササギサイチョウ
左からサイチョウ、ブラックサイチョウ、カササギサイチョウ(ペア)

サイチョウはくちばしに特徴があるものの、色彩的には比較的地味である。そもそもボルネオ島の鳥はあまり派手な羽を持っているものが多くないようだ。これは少し意外なことだった。それから、鳴き声も比較的目立たなかった。サルの吠え声やセミの鳴き声の方が目立っていたからである。もちろん、耳には多くの鳥の鳴き声が入っているのは間違いないのだが、それ以上に他の音がいろいろしていたという印象である。

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ボルネオ島ジャングル紀行 (3) サルだらけ

ジャングルにはサルが似合う。

「ボルネオ島で出会える動物」を調べるといろいろな種類のサルが紹介されている。実際、今回の旅行ではいろいろなサルたちに出会えた。オランウータン、テングザル、テナガザル、レッドリーフモンキー、カニクイザル、ブタオザル。しかもチラッとすれ違ったとか、遠くの方になんとなく見えたのではなく、それなりに長い時間に肉眼で見えるような距離で見られたのが、今思えばすごいことであった。

その中でも、オランウータン、テングザルは希少種とされている種類だが、幸運なことに何回も出会うことができた。

キナバタンガン川流域ではテングザルに出会えた。彼らは夕方になると川沿いの木々に群れで集まってきて、そこで夜を明かすということだった。だから、夕方のクルージングで何組かの群れに会うことができた。特徴的な鼻のある愛嬌のある顔はもちろんだが、木々の間をジャンプする様子、木の上に長い手足を折りたたんでいわゆる「体育座り」をしている様子、ちょっと出っ腹の体型はなんとも言えない趣があった。川沿いの木々に集まるのは、危険が迫った時に川へ飛び込んで逃げることができるということだった。後で調べると、彼らは水かきも持っていて泳ぎが上手なんだそうだ。

テングザルのオス テングザルのメス
テングザルのオス(左)とメス(右)

オランウータンはキナバタンガン川でも一頭に出会ったが、ダナンバレーでは何組かに出会えた。大きなオスもいれば、母子でいたものもあった。季節がよかったらしい。この時期、フルーツがあちこちになっていて、それを目当てに彼らは集まってくる。だから、ガイドもイチジクなどのフルーツがたわわになっているところを中心に探していたようであり、実際、遭遇したときのオランウータンはうまそうにフルーツをバクバクと食べているところだった。

オランウータンの子供 オランウータンの母親
オランウータンの子供(左)と母親(右)

ところでどうでもよいのかもしれないが、蒸し暑いジャングルとふさわしくない長い体毛を持っているのが、なぜなのだろうと気になった。テングザルは短毛なのに、どうしてオランウータンは長いのだろう。ちなみにオランウータンは泳げないらしい。

オランウータンは現地でも研究対象として、また自然保護の象徴として良く観察されている。長期滞在の研究者がジャングルの中で一生懸命観察している様子が見られた。ガイドも自ら良く写真を撮っていた。オランウータンの動作、仕草、表情は見ていて飽きない。特に子供の無邪気な表情に思わず笑みがこぼれる。

ジャングルにはサルが似合う。

高い木の上で、枝を渡ったり、木々の間をジャンプしたり、こういう森だからあのような動きをするんだなあと妙に納得がいった。サルの鳴き声が響くのを聞くと、いかにもジャングルにいるなという気にさせられる。彼らの暮らせる森が減っていることは良く聞くが、なんともこの自然は大事にしたいものである。

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ボルネオ島ジャングル紀行 (2) カワウソさがし

ボルネオ島を訪れた理由の一つが、カワウソに出会うことであった。これまでもカナダ、スコットランド、パンタナール湿原(ブラジル)といった場所にカワウソと出会うために訪れている。いつしか「カワウソとの出会い」が我が家の旅行における重要なテーマの一つになっている。

ボルネオ島には2種類のカワウソがいる。コツメカワウソとビロードカワウソである。ボルネオ島での野生動物観察関連の書籍や、ボルネオ島を訪れた人やボルネオ関連旅行会社のブログやホームページを見るとカワウソの写真を見つけたので、いることは間違いないとわかっていた。キナバタンガン川流域とダナンバレー自然保護区での目撃情報は多かった。旅行を手配した旅行会社への問い合わせでも、見られる可能性が高い場所としてこれらの地域が紹介された。だから、ビリット村とダナンバレーを訪れる旅行プランにしたのだ。

結果から言うと、残念ながら出会うことができなかった。

でも、ダナンバレーの河原で足跡は観察することができた。5本指の形と尻尾を引きづった後があったので、カワウソに間違いなさそうである。大きさから言うとビロードカワウソのようである。

ダナンバレーでのカワウソの足跡

ビリット村では、ガイドのジョンがかつて見たことがあるという場所に何回かボートで行ってもらった。サルや鳥はとてもたくさん出会えたが、カワウソに出会うことはなかった。

ダナンバレーでも、ガイドにカワウソが見たい旨を伝え、朝と夕方のトレッキングでなるべく川沿いを歩き、カワウソを探した。河原で見つけた足跡は新しそうだったので、もう少し長く滞在できれば会えた可能性は高かったと思う。

カワウソを探して旅をする場所は野生動物が豊富にいる地域である。カワウソは大量の魚を食料にし、川岸に穴を掘って巣を作るので、コンディションの良い河川がないと暮らしていけない。だから、カワウソが生息しているところは、とてもすばらしい自然が残されていて、野生動物が生き生きと暮らしている。そして、大概はギリギリの状態で自然が残されているところでもある。人の暮らしとうまく共存できている場所で、カワウソと出会うことができる。

ロッカウィーワイルドライフパークのコツメカワウソ

出会うはずだったコツメカワウソの写真である。旅行の終盤で立ち寄ったコタキナバルのロッカウィーワイルドライフパークにいたカワウソたちだ。コツメカワウソは日本の多くの動物園でも出会うことができるが、ここのカワウソは身体つきが引き締まっていて、なんとなく野生に近い形で暮らしているように見えた。

きっと、またカワウソさがしの旅に出るんだろうな。

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ボルネオ島ジャングル紀行 (1) ライトに浮かび上がったゾウ

エンジンを停止したトラックの荷台で人々は息を潜めていた。カメラの電子部品から発せられるわずかな光も隠し、真っ暗やみの中、虫の鳴く声だけがやけに響いていた。そして、おもむろにトラックの後方をフラッシュライトが照らされた。視界に飛び込んできたのは、我々が期待していたものたちだったが、それが現実なものかどうかを判断するためにう一瞬の間が必要だった。「いた」思わず口に出た。我に返った人々は、道の真ん中にたたずむ2頭のゾウに向けて、カメラのシャッターを一斉に切った。

ダナンバレーのゾウ

2010年のゴールデンウィーク、マレーシアのボルネオ島のダナンバレー自然保護区、ナイトサファリでの出来事だ。

近くでゾウを見かけたという情報は聞いていたが、そう簡単には遭遇できるとは思っていなかった。実際、前日と前々日にもナイトサファリに参加したが、それほど多くの動物に会えておらず、今回もあまり期待していたわけではなかった。それだけに自分たちの幸運に感謝した。豊かな自然の中にいるんだという実感をかみしめることができた。

ボルネオ島のジャングルを訪れたのは、多様な野生動物に会いに行くためだった。ボルネオ島にはサンクチュアリと呼ばれる野生保護区がいくつかあるが、今回の旅行で訪れたのは、キナバタンガン川の流域のビリット村とダナンバレー自然保護区である。ダナンバレーでは、日が出ているうちはジャングルトレッキングで動物を探し、夜はトラックに乗ってガイドの案内のもとナイトサファリに行くことができる。

この日のナイトサファリでは、出発してすぐにヒヨケザルを見ることができた。これだけでもラッキーと思っていると、同乗の者が「ゾウがいた!止めてくれ!」とガイドに向けて短く叫んだ。ガイドたちは「OK! 立たないで!」と冷静に指示し、トラックをすぐに止めることなく、しばらく先に進んでからエンジンを止めた。続けて「静かにして。ライトを全部消して」と伝えた。その後の出来事が、冒頭の劇的なシーンだ。どうもこれがゾウと遭遇する時の流儀なのだろう。ライトが付けられた瞬間はまるでテレビのスイッチを入れた時のようだった。2頭のゾウが視界に浮かんだ光景は鮮烈であった。

この日のドライブはすばらしかった。ムササビ、スローロリス、ヤマネコと次々と遭遇した。折り返してきたら先ほどのゾウの群れに再び会うことができた。5-6頭の親子連れで、トラックが追いかける形になってしまい、ゾウ達には気の毒だった。やがてゾウは茂みの中に消えていった。

ダナンバレーのゾウ(追いかけバージョン)

ロッジの部屋に戻っても、しばらく余韻に浸っていた。

ボルネオ島はすごいところだ。

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